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オーストラリアで風邪をひいたら 医師お勧めの風邪薬のお話
2026-06-19
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5月も半ばになり、年中暖かいブリスベンも最近は朝晩涼しくなってきています。今年は例年よりもインフルエンザの流行が今のところ抑えられているようではありますが、これから風邪シーズンに突入です。「日本にいた時には滅多に風邪を引かなかったのに…」という留学生さんやワーホリさんも、オーストラリアに来たら、頻繁に風邪を引いてしまうというお話をよく耳にします。みなさんお仕事や学校やバイトが大変な中、慣れない海外生活のストレスもあって、免疫力が落ちてしまっていることが一因かと思われます。ちょっと頑張りすぎたかな、と思うときはしっかり休みを取って、睡眠や栄養補給で自分を労わってくださいね。
オーストラリアでは“風邪に抗生物質を出さない”のが一般的?
オーストラリアでは、「風邪を引いてGPや救急に行ったけど全く何もしてもらえなかった。」という話をよく聞きます。実のところ、風邪はウイルスなので抗生物質では治りません。そのため、オーストラリアの適切なガイドラインに基づいた診療を行うGP、総合診療医は、数日程度の風邪症状ではそう簡単に抗生剤を出してくれません。現地の人々もそれを知っているのでわざわざクリニックに行くこともありません。
GPがおすすめする薬とは?
オーストラリアの人は風邪を引いたら、仕事も学校も休んで家であったかくして寝ています。こちらでは一番安価でよく知られている、パナドール(Panadol)という解熱鎮痛剤を飲んで、治していくのが一般的です。パナドールには、日本でいう風邪薬のルルとかカロナールの成分であるアセトアミノフェンがしっかり入っているので、熱や痛みを緩和してくれます。お湯を足して飲むホットレモンドリンクの、レムシップ(Lemsip)も同じ成分です。アセトアミノフェンだけが入っているお薬は、シンプルですが大きな副作用もなく飲めるので、医師が安心してお勧めできるお薬です。他に、もう少し強めで長時間効いてくれるお薬としては、イブプロフェンがよいと思います。これは日本でいうイブ、ロキソニン系の抗炎症剤で、パナドールとの併用も可能です。6-8時間ほど持続効果がありますが、すこし胃に負担がかかるので、必ず食後に服用してください。
薬局で買える総合風邪薬、オーストラリアではどう見られてる?
いわゆる総合風邪薬や、咳止め、たん、鼻水のお薬も薬局で買うことはできますが、吐き気、便秘、のどの乾燥などの色々な副作用もあるし、自然治癒力による回復を妨げてしまうこともあるので、こちらの病院ではあまり出されません。特に小さなお子さんにはあまり勧められていません。日本でも、一部の病院による咳止め、痰切り、抗生剤の過剰処方が最近ようやく問題になってきています。日本ではいつもたくさんお薬が出るのに、お薬が出ないと不安に思うかもしれませんが、大丈夫です。薬を飲んでも飲まなくても、日ごろから健康な方であれば、多くの場合、時間とともに症状は自然に改善されてきます。
通常の風邪は、水分補給をしっかりして、睡眠と栄養のある食事をとりつつ、ゆっくり休めば数日で良くなります。仕事や勉強を頑張りすぎるとこじらせてしまうので、無理をせず、好きな動画でも観ながらお家でのんびりとお過ごしください!仕事や学校を休むのに診断書が必要な場合は、オンライン診察でもお出しすることが可能です。
“ただの風邪”じゃない可能性も
高熱が出たり、体調不良の症状が長引く場合は、風邪ではない他の疾患の可能性もあります。扁桃腺炎、肺炎など、時には抗生剤での治療が必要なケースもあります。また、インフルエンザは発症してから48時間以内に抗ウイルス剤を服用すると重症化を防ぐことが出来ます。
もし次のような症状がある場合は、早めに医師にご相談いただくことをお勧めいたします。
- 息苦しさ
- 胸の痛み
- 高熱が3日以上続く
- 症状が一度良くなった後に悪化する
- 強い喉の痛みや飲み込みにくさ
- 扁桃腺の膿
- 脱水やめまい
- 水分が摂れない場合
乳幼児、高齢の方、妊娠中の方、持病がある方、免疫力が低下している方も、無理をせず早めに受診をしてくださいね。
心配な場合はいつでもお気軽に当院までご相談ください。
Dr Mayumi Yoshida
吉田まゆみ医師 🇦🇺 🇯🇵 🇺🇸 🇬🇧
MBBS, BMedSci, MRCGP, DFSRH (UK), FRACGP (Australia), ECFMG(USA)
福岡県福岡市出身。16才の時に渡英。2003 年に英国ノッティンガム大学医学部を卒業、イギリスの医師免許を取得。2007年にアメリカの医師免許資格(ECFMG Certificate)を取得。2014年に英国オックスフォードで総合診療医/GP課程を修了、イギリスとオーストラリア両国のGP資格を保持する。2024年に日本の医師国家試験に合格し、現在イギリス、アメリカ、オーストラリア、日本の4か国における医師国家資格を有する。