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健康のつもりが逆効果?ビタミンB6の“摂りすぎ”に注意!
2026-05-08
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ビタミンってそもそも何?
ビタミンは人間の体の成長と維持に大切な要素ですが、私たちの体は作ることができません。日本やオーストラリアのような先進国では最近はあまり見られませんが、ビタミンが足りないと非常に重大な病気のもとになります。例えば、ビタミンB9不足は貧血、ビタミンB6不足は末梢神経障害、ビタミンC不足は壊血症などが有名です。
たくさん摂れば健康になる?
それではビタミンは摂ればとるほど体に良いのでしょうか? 答えは“NO”です。ビタミンは大まかに分けて2種類あります。水溶性のビタミン(B,C)と脂溶性のビタミン(A,D,E,K)です。脂溶性ビタミンは体脂肪にたまるため、摂りすぎには気を付けなければいけません。水溶性ビタミンは過剰分が排出されやすいため、比較的安全と考えられてきましたが、最近ビタミンB6の摂りすぎによる障害が報告されています。
実は怖い?ビタミンB6の摂りすぎ
ビタミンB6 (別名:ピリドキシン(Pyridoxine))はタンパク質代謝、神経伝達の合成、免疫機能維持などに携わる大切なビタミンです。ビタミンB6は色々な食べ物に豊富に含まれており、特にサプリで補充する必要はありません。ところが最近の健康ブームの影響で、色々な健康飲食物にビタミンB6が配合され、場合によってはビタミンB6の摂りすぎによる健康障害が起こるようになっています。
大人のビタミンB6の推奨摂取量は1.3~1.7mgで、成人では1日50mgを超えないよう注意が必要とされていますが、体質や複数製品の併用によっては、より少ない量でも症状が出る可能性があります。ところが人気のある健康食品や飲料には推奨摂取量以上のビタミンB6が含まれており、いくつかの製品を同日に摂ると過剰摂取になります。(表参照)
| 製品名 | ビタミン B6 量 |
|---|---|
| Berocca (Bayer) | 8.2 mg/ tab |
| Redbull | 5-6.5 mg/ 250 ml |
| Blackmores Bio Zinc | 41.1 mg/ tab |
| Swisse Multivitamins | 24.68 mg/ tab |
もしサプリやエナジードリンクを摂っている方は、1日のビタミンB6の量を合計し、摂りすぎないことが大切です。
ビタミンB6を長期間または高用量で摂取すると、末梢神経に影響を及ぼすことが知られています。その初期症状は、手足のしびれ、特に手足の指先や筋力の低下などです。サプリメントを中止する前、またはしびれ・筋力低下などの症状がある場合は、医師にご相談ください。
Dr Masato Kato
加藤正人医師
MBBS, PhD, Dip Child Health, FRACGP
愛知県名古屋市出身。名古屋大学で大学理学部生化学科博士課程を卒業後渡米し、スタンフォード大学、ハーバード大学で新生児医療の分野における医療研究者として活躍。その後アメリカからニュージーランドに拠点を移し、1999 年に家族でブリスベンに移住。マーター病院での研究職を経て、クイーンズランド大学医学部でオーストラリアの医師免許を取得。小児科専門研修の後に GP 専門医に転向しました。 長年の国際的な医療研究で培った知見と、小児科を含む臨床経験を兼ね備えた医師として、幅広い世代の診療を行っております。GP としての一般診療に加え、小児科、筋骨格系治療、男性医療(泌尿器系)、メンタルヘルス、皮膚科、小手術などの分野にも力を入れています。 また、筋肉や関節、靭帯などの慢性的な痛みに対する筋骨格医療を専門とし、プロロセラピーやペリニューラルセラピーなどの治療法を取り入れています。