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オーストラリアのセックスワーカー 風俗のお仕事についての注意喚起
2025-04-12
#その他 #ブログ

オーストラリアには、性産業が合法となっている州も多くありますが、中には違法の風俗店、売春宿もたくさんあります。ここオーストラリアでは、昔から、多くのアジア人女性が性差別や性虐待の犠牲になってきました。日本人女性は特に、従順なセックスワーカーとして人気があり、搾取の対象として狙われています。最近は、日本からの出稼ぎ売春を目的として渡航する方も増えていますが、観光ビザで就労して摘発にあったり、入国拒否されるケースも相次いでいます。
セックスワーカーとして働くことを決めるのには、皆それぞれの事情があるかと思います。経済的に困窮して、生きていく為に仕方なく体を売るという選択をしなければならないケースも多いようです。また、夢を叶えるために、短期で高収入になると誘われてつい、という話もよく聞きます。職業の選択は自由です。けれども、性産業にはとてもたくさんの危険が伴います。そのことをどうか知っておいてください。幾つか例を挙げてみましょう。
- 恐喝、暴力、レイプ、盗難、ストーカーなどの犯罪行為に巻き込まれる危険
- 違法薬物に関わる危険
- 人権侵害の危険
- 自尊心の低下とトラウマ、鬱、メンタルヘルスに悪影響が出る危険
- 違法人身売買に関わる危険
- 望まない行為を無理矢理にさせられる危険
- 妊娠の危険
- 性病の危険(クラミジア、淋病、トリコモナス、マイコプラズマ、HIV、肝炎、梅毒その他)
- 子宮頚がんの危険
- 自分が犯罪者になってしまう危険
- 自分のことを大切にできなくなる危険
- 後遺症の危険
どんなに平気だと思っていても、お金を対価として自分の性的同意を差し出すことは、女性の尊厳、そして自分の体と心を傷つける行為であることに違いはありません。ただの仕事、と割り切れるのに越したことはありませんが、仕事を辞めた後も、後悔の念にずっと苦しんでいる方も多くいます。
上記のリスクを承知した上で、それでもセックスショップでお仕事をすることになってしまった場合、いくつか知っておいて欲しいことがあります。
性病を予防するために、コンドームは必ずいつもつけてください。コンドームを付けないのはとても危険な行為であり、合法なお店では、外すオプションは存在しません。コンドームをつけていても性病にかかることはあるので、性病検査は月一で定期的に受けましょう。
辛いこと、困ったことがあれば、偏見なくサポートしてくれる機関をご紹介出来ます。支援団体や警察に保護してもらうことも出来ます。悪質な斡旋業者は問題ですが、売春自体は罪に問われることはないので、心配はいりません。トラブルに巻き込まれたら、すぐに相談して下さい。力になりたいと願っている人達がいます。

Dr Mayumi Yoshida
吉田まゆみ医師 🇦🇺 🇯🇵 🇺🇸 🇬🇧
MBBS, BMedSci, MRCGP, DFSRH (UK), FRACGP (Australia), ECFMG(USA)
福岡県福岡市出身。16才の時に渡英。2003 年に英国ノッティンガム大学医学部を卒業、イギリスの医師免許を取得。2007年にアメリカの医師免許資格(ECFMG Certificate)を取得。2014年に英国オックスフォードで総合診療医/GP課程を修了、イギリスとオーストラリア両国のGP資格を保持する。2024年に日本の医師国家試験に合格し、現在イギリス、アメリカ、オーストラリア、日本の4か国における医師国家資格を有する。